征武館

敵は己の心にあり。



延岡市における空手道の先覚団体として、征武館を創立し、その後、『武道は一体也』の信念に基づき、合気道、杖道、古流柔術、居合道、古武術等の総合武道の探究をめざして、多難の連続ながら50年の歳月を大過なく送迎することができました。
これは偏に、公私ともに数多くの方々が本館に対して格別のご指導とご協力をいただいた賜ものであり、心より深く感謝申し上げる次第でございます。
ご承知のとおり伝統武道とは道徳の規範であり、人格形成の要素たる心、技、体の三位一体化を究極の目的として、生涯求道すべき理想的な精神修養法、健康法、護身法であります。精神文化の衰退が世論の批判となっているとき、伝統武道の真髄を普及振興することが有効適切なる人間教育法として、現代社会における貴重な存在価値であると確信するものです。
創立50周年の意義深い大切なこの時期にあたり、初心にたちもどり同志とともに体に汗して、己に厳しくなお一層の精進を重ね、無限の可能性へ果敢なる挑戦をめざす決意であります。今日まで様々な貴重な出会いの縁の中で、良師に恵まれて、ご教示いただいた伝統武道の心と技の神髄と、これまでご後援いただいたすべての方々のご厚志は、今も尚脈々として本館に継承されています。
常に感謝の心をもって、人間形成の修錬道場として、“生涯求道”朝鍛夕錬伝統武道の研鑚に努めることが唯一のご報恩であると確信しております。
これからも、生ある限り永く永く文化財的伝統武道を通じて、人と人との出会いの縁と心のふれあいを大切にして、本館の修養訓「五常の徳」「五輪の道」の許に大志を抱き、物質文化の氾濫により、人心の荒廃が大きな社会問題となっている現状に対処し、伝統武道の普及振興に努め、精神文化を復興させるとともに地域文化向上と、社会有為な人材育成をめざしたいと念じています。
伝統武道に対する皆様方のより一層のご理解ご支援を賜りますとともに、今後とも本館にお力添えを賜わり、末長く育成くださるようお願い申し上げます。
【 宗 師 略 歴 】

総合武道を学ぶ真意!!
皆様既にご承知のとおり、古からの教えのごとく、日本の伝統武道は総合武道であったことを!
何故に総合武道であったのか。
一つには、自分を守り相手を制するために、いかなる状況下にあっても常に自分に有利に戦うかにあったこと。次には、総合武道に依ってこそ初めて知り得る防御法そして攻撃法を習得されることです。更に戦国時代が終結し、心法が加えられ現代に伝えられている人間教育法として世界に誇るべき我国独特な文化遺産として承継されています。
従って、いかなる場合にあっても伝統武道の攻防の技法が理解でき得る唯一の方法だと思います。また、その修業によってこそ総合武道にこそ、自分の体を最高に昇華させる相関性とその妙を知り得る正道であると確信します。更には、心・技・体の三位一体化による人格形成を理想とするものです。
総合武道と一口に言っても、その至難さは言うに及ばないことも十分承知しています。現代武道(仮称)においては、各々が分別されて競技形式がその主流になっていることはいかがなものでしょうか?
歴史的には、明治維新と先の第二次世界大戦による大きな歴史的推移が古来よりの伝統武道におおきな爪痕を残したことも事実であります。単なる武技としてではなく、事(技)の修業、理(精神)の修業の大切さが各武道の武技の違いの中にこそ包含されているとも確信するものです。
伝統武道を提唱し、総合武道を志すことは特別なことではなく、深遠なる伝統武道を学ぶ者にとってごく当然のことと思えます。勿論その道は至難なものですが、その厳しさが人間教育法に活用連動するものと確信しています。
何でも自由ある今日だからこそ、永々と今日に伝えられている世界に誇るべき伝統武道を正しく守り伝えるべきと思います。それは同時に道統と史実に証明されたことを意味するものです。





