還るべき場所 笹本遼平
2012年9月21日 21時24分58秒 (Fri)
エベレストに次いで世界第2位の標高を持つK2を登攀中に恋人を失った主人公 翔平は4年間失意の日々を送ってきたがトレッキングツアー会社を経営する旧友の亮太からヒマラヤのブロードピークへの公募登山のツアーガイドを頼まれる。
亮太は客を登らせた後に、清美を失った因縁のK2の東壁を再び登ることを待ちかけ過去の悲しみを乗り越えるためツアーのガイドとして再びK2に戻っていくのだが、主人公の翔平の恋人を亡くした喪失感が伝わってきて、家族や友人のサポートに心打たれました。
また公募登山に参加した一部上場会社の会長とその秘書の人間模様がまた素晴らしく会話の一言一言に感銘を受けビジネスでの胸のすくような逆転劇もあり本作品を盛り上げていました。
8000m級の山々の壮大さをリアリティのある描写に圧倒される一方、公募登山の大変さやそれを巡る人間関係をうまく取り込んでいて、登山を通して描かれている人生観や人間関係の深さに引き込まれ全く飽きずに読むことが出来た作品でした。
なぜ人は山に登るのか?還るべき場所とはどこなのかを教えてくれる1冊でした。
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