本
2014年1月27日 10時36分25秒 (Mon)
最近読んだ本
最近読んだ本をまとめて。
■遥かなり神々の座(谷 甲州)
ヒマラヤを舞台としチベット、ネパールの情勢を迫真の筆致で描く、山岳冒険小説。
ネパールやチベットの情勢が細かすぎて分かりずらい部分もありましたが著者のあとがきに「どうだまいったか」と書かれていた通りの大作で読み応えありました。
■神々の座を越えて(谷 甲州)
遥かなり神々の座の続編。
ヨーロッパアルプスとヒマラヤが舞台。
あんなに寝ないで動き続ける滝沢の強さと、エベレストでツェルト1枚でビバーク出来るのかと疑問でしたが面白くて上下巻一気に読み終えました。
■熊嵐(吉村 昭)
大正4年12月、北海道天塩山麓の開拓村を突然恐怖の渦に巻込んだ一頭の羆が僅か2日の間に6人の男女を殺害した日本獣害史上最大の惨事描いたドキュメンタリー。
羆とは遭遇したくないと思いました。。
■栄光の岩壁(新田 次郎)
戦前に幼少時を過した竹井岳彦は18歳のとき八ヶ岳で遭難し、凍傷によって両足先の大半を失うがリハビリを重ね足を蘇らせ、未登攀の岩壁を次々に征服し、日本人として始めてマッターホルン北壁を制覇する。
人間関係や岳彦のひたむきさに心打たれる作品でした。
作品中に本当のアルピニストに不可欠な条件が四つあるという。
第一は健康な肉体、第二は意思の強固であること、第三は謙虚であること。
そして第四の条件は情緒であると山登りをする身としては心に残る言葉でした。
■縦走路
<内容紹介より>
北アルプス、冬の八ヶ岳で二人の山男は、「女流登山家に美人なし」と言う通念をくつがえす、美貌のアルピニスト“千穂"に夢中になる。彼女の旧友でライバルの美根子を交えた四人の間に恋愛感情のもつれが起こるが、命がけの北岳胸壁攻撃の後、千穂は……。きびしい冬山と氷壁を舞台に、“自然対人間"そして“男対女"を通して緊迫したドラマをみごとに描く傑作長編山岳小説。
-今では山ガールがいっぱいいるけど昔は女性の登山家は少なかったんでしょうね。淡々と読める作品でした。
■狼は瞑らない(樋口明雄)
元警視庁のSPだった佐伯が北アルプスの山岳警備隊になりそこで警察の内部抗争が繰り広げられる山岳ハードボイルド。
■密閉山脈(森村 誠一)
K岳(おそらく鹿島槍ヶ岳)で2人の登山家が1人の女を求めて起こった殺人事件の山岳ミステリー小説。
2013年5月1日 16時21分11秒 (Wed)
銀嶺の人(新田次郎)
新田次郎の三部作『孤高の人』、『栄光の岩壁』、そしてこの『銀嶺の人』を読んでみました。
良い本でした。
以下あとがきから
女医を目指す、勝気な“泣かない子”であった駒井淑子は、冬の八ヶ岳で単独行を試みて遭難しかかった時、若林美佐子と出会う。鎌倉彫の新鋭彫刻家として注目されていた美佐子は、無口ですぐに“涙ぐむ子”であった。死を覚悟した二人を事もなげに助け出した三人の男性登攀家に魅入られて、彼女たちは、ついに初の女性隊によるマッターホルン北壁登攀への挑戦を試みる‥‥。
マッターホルン、アイガー、グランドジョラスと、女性で初めてヨーロッパ三大北壁に挑む淑子、新婚山行をドリュー西壁に試みる美佐子‥‥、二人の仕事を持った女性が、岩壁登攀に青春をかける。対照的な女性登攀家の姿を通し、「孤高の人」「栄光の岩壁」とともに、大正の終わりから現在に至るまでの約50年間の社会人登山家の足跡を追い、何故山に登るのかという問いを執拗に追求する。
二人の紹介が終わったところで著者としてひとことことわって置きたい。今井通子さんも若山美子さんもこの小説のモデルではあるが、『銀嶺の人』に登場する人物そのものではない。現実と虚構の世界は全く別なものである。他の登場人物もすべてこのように考えていただきたい。
私が『銀嶺の人』を書くに当たって意図していたものは『孤高の人』『栄光の岩壁』に続く、この『銀嶺の人』の三部作を以てなぜ山に登るかという問題についての答えにしたいということであった。この三作は何れも千枚を越す長編であり、三作を時間的に並べると、大正の終わりのころから現在に至るまでの約50年に近い社会人登山家たちの足跡を追ったことになる。この三部作の連携において、山はなにか、山になぜ登るかの答えが果たして出たであろうか。それは読書の皆様にお訊ねするしかないことだ。
2013年4月2日 16時31分20秒 (Tue)
ホワイトアウト(真保祐一)
2013年3月10日 16時39分00秒 (Sun)
ミッドナイトイーグル(高嶋哲夫)
大沢たかおと竹内結子主演の映画は見たことあったのですが、ふらっと入ったブックオフで105円で売ってたので買ってみました。
映画は現実味がなくいまいちでしたがこちらの小説もちょっと描写がいまいちな感じでしたが映画の背景を思い浮かべながら読むと面白かったです。
以下wikipediaより
元戦場カメラマンの西崎優二。数多くの戦争写真を撮り続けていた彼が、取材中に起きたある出来事によって報道写真では何も変える事が出来ないという無力感にさいなまれ、一線を去る事になってしまう。日本へ帰国後、妻子をかえりみず、報道カメラマンとしての意欲をも失せてしまい病魔に冒され余命いくばくかもない妻を看病することなく、山にこもり、星の写真を撮ってすごしていた。
そんなある日の未明、光を放ちながら見岳沢に墜落していく謎の飛行物体を目撃し、カメラに収める。その直前、航空自衛隊小松基地では国籍不明機が北アルプス上空で南東を目指して、高度をみるみる下げていく様子をレーダーで捉えたためF-15J戦闘機による緊急発進、ホット・スクランブルがかけられた。飛行中のパイロットから不明機の墜落が報告されるや、任務の終了と基地への帰投命令が下され半信半疑で応じたが、正にその時に二機のF-15が西崎の頭上の上空を通過していった。それからは瞬く間に日本アルプス周辺が自衛隊によって厳戒態勢が敷かれてしまう。
夜が明けて、雨の中で首相・渡良瀬がジョギングをしていたところ、コースの途中で現れた内閣危機管理監の冬木の只ならぬ様子を察知して一緒に官邸へ引き返してみると、危機管理担当閣僚をはじめ自衛隊統幕長以下陸海空各幕僚長までもが勢ぞろいして待ち構えていた。
戦場カメラマンとしての西崎を尊敬し、自身も写真誌WISEのジャーナリストとして活動している先妻の妹の有沢慶子は、今に続く西崎の有様に失望して、亡き姉志津子と西崎との間に生まれた一子・優を自分が引き取って育てると主張して西崎とは半ば絶縁状態であったが、最後のけじめとして冬着を受け取りに西崎を呼び出した。彼が優のためにと山で撮った夜空の写真も慶子は冷ややかに受け取ったが、帰京の途での駅から遠く離れて見かけた自衛隊車両の物々しい車列に言いようのない不安を感じ取っていた。東京へ戻った慶子は、同僚の青木が追っていたアメリカ国防総省東アジア特命担当高官シュワルツコフの極秘緊急来日と駐日大使の突然の帰国と首相官邸での慌ただしい動きとアメリカ空軍横田基地で起きたテロと新宿の町医者からの不審者の負傷治療についてのタレコミの関連性の調査取材を編集長の宮田から言い渡された。
同じく戦場カメラマンとしての西崎を尊敬し自身も全国紙の東洋新聞松本支局でジャーナリストをしている高校時代の山岳部の後輩・落合信一郎もいち早く登山者からの問い合わせに基づいて自衛隊に照会していたが、練習機の墜落という回答に西崎が訝しげに仄めかした追加情報を合わせて再度、今度は防衛省に照会を入れた。それが元で落合に夜討ちをかけられた西崎は引っ張られるように墜落現場の山に入ることになり、その途中で、西崎から受け取っていた飛行物体の写真を本社ではなく慶子宛に出版社へ送付した。墜落現場付近へ通ずる登山道の入口は悉く自衛隊によって封鎖されていたが、西崎と落合は未封鎖の滝沢口登山道から漸く入山した。墜落現場へ向かう途中で冬季迷彩山岳装備の自衛隊員の部隊に遭遇し、二人は接触を避けるように後戻りしたが、その後ビバーク中のテントに何者かから銃撃を受けた。会話が日本語ではなかったと理解していた西崎は、数々の戦火をくぐりぬけて本能的に身の危険を察知して、直ぐにでも下山することを主張するが、落合は功名心から単独ででも事件の取材を強行することを主張したために二人は別行動を取ることになった。一旦は西崎は下山を思い立ったが、一人残してきた落合の身を案じ、正体不明の武装工作員部隊の第二波の銃撃に襲われている彼が銃声による雪崩に巻き込まれそうになった時にはその場に舞い戻って、ロープを投げて救出した。西崎に下山するよう諭された落合は、松本支局に飛ばされた経緯を吐露すると西崎も感じ入るところがあったのか、再び墜落現場を目指すべく、取りあえず無線電波の飛ぶ岩切尾根まで出たが外部との交信中に武装工作員部隊に三たび銃撃されて、慶子への伝言を託して二人は辛うじて逃げ延びた。
謎の武装工作員部隊の様態を取材しているさなか、現場に向かって接近してくる自衛隊の山岳部隊と武装工作員部隊との間で遭遇戦が発生する。自衛隊の一個小隊が全滅するのを目の当たりにし、西崎・落合は恐怖を覚えるが、アルプスの達人を自認する二人はなんとかして墜落現場に到着しようと登頂を続ける。
現場に接近していくと自衛隊の空挺部隊が工作員部隊に待ち伏せ攻撃を受ける場面に遭遇する。西崎は自分の危険も顧みず、空挺部隊に警告を発した。両部隊の戦闘によって、工作員部隊の制圧はできたが自衛隊の小隊も全滅に近いほどの大きな損害を被ってしまう。そこで小隊で唯一生存した佐伯三等陸佐と接触する。当初は佐伯は民間人の介入を嫌い、西崎達に下山を勧めるが、真実を報道するカメラマンのプライドと自分が青春時代を過ごした山で起こった事件を他人任せに出来ないという西崎の強い気持ちの前に佐伯は西崎達の同行を認めざるを得なかった……
2012年10月29日 18時45分42秒 (Mon)
天空への回廊 笹本稜平
広島、鹿児島の移動中読んでた、これまた笹本遼平作品です。
どれだけハマってんだって位読んでますが、この作品のスケールのデカさは本当にすごかったです。
世界最高峰のエベレストの頂上付近に落ちた衛星に搭載されていた核弾頭。
アメリカの超特大級の不祥事に第三次世界大戦にも発展しそうな状況の中、テロリスト、アメリカ軍の武器の横流しを企てる連中、ネパールの革命運動家達が入り乱れる中、エベレストを登山中だった主人公の真木 郷司がアメリカ軍の衛星回収作戦「天空への回廊作戦」に参加し、8000mを超える高所で超人的な働きを繰り広げる壮絶な死闘に目が離せません。
たまたま登山中だった唯一の日本人である真木 郷司がアメリカ大統領から直々の特命を受け、世界を救う役目を果たされて、逆転、また逆転のクライマックスと非常に読み応えのある内容でしたが、夢中になって読み切ってしまいました。
笹本遼平作品真骨頂である人間ドラマと臨場感が溢れる山の描写に加え息を飲む冒険小説は著者の代表作であることは間違いないでしょう。
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