経理部より怖い「監査室」を知っているか
経理部より怖い「監査室」を知っているか
さて、いくら経理部がきびしいチェックをしているといっても、やはり限界がある。
経理部は領収書ばかり扱っているわけではない。それに経理部という特定の部署にどっぷるとつかっていれば、見えるものも見えなくなってしまうこともあるかもしれない。
そこで登場するのが企業の“検察庁”ともいうべき監査室。
金や人の動きを一段高いところからながめ、不正のニオイを嗅ぐと、徹底的に調べ上げる独立したセクションだ。ほとんどの大手企業には監査室が設置されている。
社内や業界のちょっとしたウワサにも彼らは敏感である。
「火のないところに煙は立たない」というではないか。
いったん煙が立てば、豹のごとく活動を開始する。
監査室はアンチャッタブル
監査室の標的は、交通費をちょろまかすような“小物”ではない。
仕入先から多額のリベートを受け取ったり、架空の取引会社をつくって自分が勤める会社の金を振り込ませて、数百万円もフトコロに入れたりする“大物”である。
領収書の金額を書き変えたりするのは、初歩の不正行為だ。
しかし、これで味を占めると、だんだんエスカレートするものである。
そして、経理部の手に負えない悪質な不正に発展した時、監査室の出番となる。
ところで、監査室に御用となった社員は、どうなるのか。
情状酌量で地方の出会い系支店に飛ばされることもあるだろう。
しかし、これはきわめて稀だ。
不正で稼いだ金を会社に戻した場合でも、依願退職は避けられない。
きわめて悪質で、情状酌量の余地がないとみなされると、懲戒免職である。
いずれにしても、よほどのことがないかぎり刑事事件として表面化することはない。
社内の恥を世間に知らすようなものだからだ。しかし、刑事事件にならなくても、不正を犯した社員を雇ってくれる会社はない。