楽天市場
[無料でホームページを作成] [通報・削除依頼]

4.理由と体験を書く

都立中作文の書き方(その4)

“理由”を書く

どこの塾でも、都立中の講座では、
「意見に対して理由と体験を書きましょう」
と教わるはずです。
その通り書き進めましょう。
単純に理由を書くのは、そこまで難しくありません。
 
もちろん、理由づけにも適・不適があります。
前のページで挙げた例で考えてみましょう。
「友情が人生で1番大切である」という意見に
理由づけをしてみましょう。
  • なぜなら、本当に困った時に、親も先生も
    役に立たなかったからである。
  • なぜなら、私が最も困った時に、
    助けてくれたのが親友だからである。
この2つならいいのではないでしょうか。
ダメだろうなという例を挙げます。
  • なぜなら、友達といるのが1番楽しいからです。
  • なぜなら、友達は絶対に裏切らないからです。
1番目の理由づけのよくない点は、後で説明します。
2番目の理由づけは、どんな体験を書いてみたところで、
証明しようがないので、いい理由づけとは言えません。
 

“証拠(体験)”を挙げる

 
理由を述べたら、証拠を提出しなければなりません。
言いっぱなしでは卑怯です。
裁判でも、主張をしたら、
例えば「○月○日が○曜日であること」のように
当たり前の事実以外は、
証拠かそれに準ずるものの提出が必要です。
 
さて、ここで気を付けられるとよいことがあります。
ここからの話は、かなり訓練が進まないと、
小学生ではなかなか飲み込めないと思います。
  • 友情が役に立つからといって、
    親や先生が役に立たない理由にはなりません。
  • 親や先生がある時に役に立たなかったとしても、
    その時に友達だったら役に立てたとは言えません。
もちろん、小学生の作文です。
採点者も、小学生の作文に高度な論理性は求めません。
ですが、「友情はいいものだ」の域を出なければ、
友情が1番である説明にはなりませんし、
そもそも友情が役に立たなさそうなシチュエーションで、
親や先生が役に立たないと言われても困ります。
以下の体験例を挙げてみましょう。
  1. 友達がキャンプの時に助けてくれた!
  2. 友達と勉強をするのは楽しい!
1について
キャンプって、そもそも友達同士で助け合うものですよね。
親も先生も、こっそり助けることがあるとしても、
困っていて助けない友達は、それはそれで問題なわけです。
その体験を持ってきて、人生で1番大切と言われても、
ちょっとピンとこないんではないでしょうか。
 
2について
親や先生は、ノルマの達成を要求しますから、
なかなか楽しくなりづらいでしょう。
楽しさ=人生で1番というのは、
リーダーを求める都立中に受かろうとする子の発想としては、
さすがに稚拙であると言わざるをえません。
 
ここまで捻り出せたらラッキーなのかもしれませんが、
模範的な例を挙げておきましょう。
 
○○○に悩んでいて、
親に話しても先生に話しても、
努力が足りないだけと言われて、
相手にしてくれなかった。
友達に相談したら、できるようになるまで
一緒にやってくれた。
 
ポイントは以下の通りです。
対立する価値が挙げられており、
それが最も助けてほしい時に助けになっていません。
自分がフォローするものは、
その時に唯一助けになっています。
評価すべき価値は抜け漏れなく説明されています。
 
ここまで気にしながら書くと、
たった1回の体験でそう判断すること自体、早計にも思えますね。
ただ、1回の体験で表現しきるのがこの試験のルールですから、
そこはしょうがないので、気にしないでおきましょう。
 
結局、○○○に具体性があり、
本当に単にサボっているだけというようなことでなければ、
ここまで書けていれば、高得点は間違いないと言えるでしょう。
 

添削のポイント

日本人は、理由を述べることに慣れていません。
外国語の文法と異なり、
主語・述語の役割が曖昧なので、
それらしいことを言えば、
理由になっているように聞こえます。
だからこそ作文の添削は、非常にデリケートです。
 
理由が適切でしょうか、
体験が証拠として機能しているでしょうか。
それをきちんと判別できる人が添削せねば、
単純に頑張って書いたか、なんとなく納得できるか、
その程度の採点基準になってしまいます。
 
理由と体験が頑張って丁寧に書かれていたら、
それだけで合格できるんじゃないかと思う人も少なくないでしょう。
もちろん、できるかもしれません。あるいは、できないかもしれません。
試験は水ものです。
本番で、かつてなく素晴らしい作文が書けることは多々あります。
 
ただ、合格の可能性を高めようと思ったら、
理由と証拠という観点を取り入れることをお勧めします。
関連性をしっかり考えながら書けるようになると、
おかしいことを書かなくなりますから。
一気に合格に近づけると言えるのではないでしょうか。